良く晴れたイスタンブル、ババズーラの二人と別々に会うことになった。
まず午後一にフェリーでベシュクタシに渡り、レヴェントの自宅へ。
僕の大好物のマントゥを作ってもらった。
「マントゥがイスタンブルで食べられるようになったのは最近と言う人もいるけど、それは間違ってる。我が家ではイスタンブル生まれの父型の祖母がいつも作っていたし、母親も父親もいつも作ってくれた。僕は子供の頃から料理が好きで、父と一緒になってマントゥを作っていたよ。
他の国のマントゥとは違う、小さなマントゥは多分、アルメニア人が作ったんじゃないかな? マントゥの町カイセリあたりには元々アルメニア人が住んでいて、後になってトルコ人が入ってきて、小さなマントゥを気に入って、自分たちの料理にした、そんな感じがするよ」
先週公演で訪れたルーマニアで買って帰ったというココナッツティーリキュールをたんまり飲みながら、マントゥを作り、食べ終えたのが午後6時前。
今度はドゥルムシュに乗って4レヴェント駅へ。そこから更にメトロに乗り換え北へ。
駅で待っていると髪の毛をそり落としたムラットが現れた。
「近くのスタジオで、BaBa ZuLaの前のバンドZenのメンバーと、若いバンドZeerのメンバーとジャムセッションをするんだ。見に来ないか」
