トルコの茄子料理

ラジオ高崎で放送中のMusique Sans Frontieres。2021年9月第1週の放送内の料理コーナーのために料理写真をこちらに投稿します。

9月第1週はトルコの茄子料理です。

現在のトルコ料理で一番目立つ野菜はトマト。しかし、トマトは19世紀に中南米からもたらされたもので、たったの200年の歴史しかない。トマトの次に目立つ野菜は? 玉ねぎ?じゃがいも(これも中南米原産)? いや茄子だな。

茄子はペルシャ語のバンディジャーンに起源を持つトルコ語パトルジャンと呼ばれる。

ちなみに僕が愛読しているCiyaのオーナーシェフのムサ・ダーデヴィレンさんの500ページの大著「The Turkish CookBook」には20数種類の茄子料理のレシピが掲載されているほどだ。

まずはメゼの王様と呼べる、焼き茄子の野菜詰め、オリーブオイル煮冷菜「坊さんの気絶」。茄子を揚げて、トマトなど具材を炒めて、詰めて、オーブンで蒸し焼きにして、最後に冷蔵するので、時間と手間ばかりかかる。二つ写真をアップするが、あんまり美味しそうな写真じゃないのですがお許し下さい。


次は見た目こそ坊さんの気絶に似ているが、中には肉が詰まっていて、温かい料理のカルヌヤルク。こちらは腹が裂けたという意味。友人の当時付き合っていた彼女から習った。

今度は茄子を皮が焦げるまで焼き、トロトロの実を取り出して、レモン汁で和えて包丁でたたいた、焼き茄子のペースト、パトルジャン・エズメスィ。レバノン料理のムタッバルやババガヌーシュからタヒーニを抜いたものだね。今月のオンラインサロン料理教室配信で作ります。

今度は「皇帝のお気に入り」と呼ばれるメインディッシュ。茄子料理に見えないけれど、回りのソースが茄子なんだ。焼き茄子の実をたたいてからべシャメールソースと混ぜた、濃厚な茄子ペーストをお皿に敷き、圧力鍋などで柔らかく煮たラム肉のシチューをのせたもの。結構お腹にたまる!

こちらは音楽グループ、ヤカザ・アンサンブルの尺八&ネイ奏者ファキーは普段はレストランのシェフをやっていて、彼が作ってくれた「皇帝のお気に入り」。

そしてMEYHANE TABLE More!と美味すぎる!世界グルメ巡礼に登場する、トルコ最南端アナムルに暮らす友人の母親が作ってくれたアンテップケバブ。肉、焼き茄子スライス、トマト、焼き茄子スライス、トマト、米を地層のように重ね、蒸し焼きにして、最後にひっくり返して完成。

この写真は僕が先月末に千葉県のハーブ農園キレドで作ったアンテップケバブ、多層状態で青茄子がよく見えるでしょう!

茄子は実をくり抜いて、日向に干して乾燥させた乾燥野菜としても料理に使われる。水で戻してから使う。生の茄子にない、キュキュっという食感は、ちょうど高野豆腐のような感じ。

この写真は乾物屋スパイス屋の店頭に吊る下げられた乾燥茄子と乾燥赤唐辛子など。

乾燥茄子を水で戻してから、お米やブルグルを詰めて炊いた、乾燥茄子のドルマ。右の赤いのは乾燥赤パプリカのドルマ。

最初にも記したイスタンブルのレストランCiyaのサラダバーブッフェにて、一番右上高い位置にあるのが乾燥茄子のドルマ

patlican

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