「Les hommes qui passent...通り過ぎるオトコ達」

ボルネオ島サラワク州。州都クチンから車で4時間、インドネシアとの国境近くのジャングルに向かい、そこからモーターボートに乗り換えて川を45分上流へ。イバン族の村の炊事場の廊下で村の風景をビデオに撮っていると、全身にタトゥーを入れた爺さんが「タバコくれ」と話しかけてきた。ナンガニャン爺さん、75歳。オレのタバコを三本立て続けに吸うと、「イ〜イ〜、ダーダラ〜♪」と突然お経のような歌を歌い出した。10分近くも延々と同じフレーズを歌い続けたが、若い衆に文句を言われ仕方なく終了。続いてガキ達がマレー・ポップスをギター片手に歌い始めたが、爺さんは居場所なく寂しげだ。イバンの伝承歌はナンガニャン爺さんとともに消えてしまうのだろう。

ナンガニャン