バンドデシネ『Rébétiko』日本語版がついに刊行!

「音楽より血のほうがいいってんなら、オレを殺せ!今すぐに!
さもなきゃ、オレたちに演奏させろ! 
こいつを聴け、マンゲス!」

オッパー! ギリシャのブルースことレベティコ、そしてレベテース(レベティコを演奏する任侠者)を描き切ったバンドデシネ、その名も『Rebetiko-雑草の歌』がついに日本語化され出版されました! おめでとうございます!

レベティコと言えば、「世界で最も陰鬱で壮絶な音楽、殺生沙汰と阿片窟の虜仕掛けの明け暮れ!」という形容詞ばかりが先に来てしまい、そこから先を知ることが出来ずにいましたが、この本は1936年の任侠者の一日を丁寧に描くことで、1983年のギリシャ映画「Rebetiko」と同じように、レベティコの精神を描ききっています。

僕は昨年暮れに、発売元Thousands of Books原 正人さんと古賀一考さんから連絡を受け、クラウドファンディングでこの本を出版すると聞き、協力を申し出ました。そして無事に目標金額に達成し、それから半年、ついに刊行となりました!

今の所、クラウドファンディングの投資者のみに届いているようですが、10月には一般発売も開始されます。

つきましては、今週末、この本を先行して読める方のために、読書のBGMとしてナイスなレベティコをSpotifyから紹介しましょう。。

1983年の映画『REBETIKO』のサントラ盤。勢い余って情婦を殴り殺してしまうレベテースたちの歌。
トルコの温故知新レーベルKalanが監修したレベティコのコンピ盤。僕が行きつけのイスタンブルの魚介メイハネCibalikapiのレシピ本にもこのCDが同梱されていた。
インストゥルメンタル集。全身の血管に阿片が回る瞬間に発する「オオ〜ォ」とあえぎ声がたまりません。この演奏家、この録音の直後にのたれ死んでるんだろうなあと聴く度に想像してワクワクします。


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