再々結成Plastics@ブルーノート東京公演の感想メモ

5月10日に行われた再々結成プラスチックス@ブルーノート東京公演。終わった後に興奮したまま帰りの井の頭線で書きなぐったメモをFBに投稿したら、久保田麻琴さんをはじめ、沢山の方にシェアされ、ついには中西俊夫さんにまでコメントをいただいた。書きなぐったままなのでFBにとどめていたのだが(冷や汗)。しかし、FBではタイムラインの彼方に流れてしまうので、このままの形でサイトのほうに移行することにした。乱暴な表現があったらすみません。プリミティブで乱暴な音だったので、どうしても影響を受けますww。

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プラスチックス@ブルーノート東京を観てきた。音は80年代初頭そのままで、長年続けている熟練演奏家たちのような奥深さはない。しかし、音と歌詞からはトシさん、ハジメさんたちが体感してきた80年代初頭の東京、そしてロンドンの空気が真空パックされている。スマホどころか留守番電話もなかった頃。そこからはビートルズの解散も、屈折する星屑の上昇と下降もそう遠い昔ではなく、リニアな線でつながっていたのだろう。1Q84どころか世界の終わり(とハードボイルド云々)も始まる前だ。音を通じてその向こうにある風景が立ち上る素敵な一時間だった。ブルーノート東京という場所のチョイスも良かったのだろう。90年代まで六本木の某レコード店やクラブでよく目にしたようなファッションピープルたちが一カ所に集まるのを見るのは久々だった。いつから東京にはこういう人たちがいなくなってしまったのだろう?今のデリーやムンバイにはいくらでもいるのに、、、

追記:そうそう。中学一年の頃、僕にプラスチックスのレコードを貸してくれた友人が、先日若くして亡くなった。本来なら彼こそ今回の公演を見るべきだったのかもしれない。いや、そんなことはないか。彼が見てもお墓に持っていくだけだったのだから。しかし、ノスタルジーと80’sはIt’s not my cup of tea! これ以上、僕に言えることはない。それらの専門家に任せたほうが良いだろう。僕が興味があるのは、過去を見ることで、より良い現在や未来を夢想することだ。

というわけで僕にはプラスチックスは一種の無形文化遺産のように思えた。昭和時代の話、両親の若い頃の話はしっかり記録しておかないと、もうすぐ一瞬で散逸し、知ることが不可能になることは間違いないが、少なくともプラスチックスはいつかの音盤が残っているし、それに、まだまだ不定期でもライヴを続けてくれそうに思えた。
誘っていただいた久保田麻琴さん、ありがとうございました!

さらに追記:
大正ロマンに生きたモボモガたちが太平洋戦争に向かう時代をどう感じていたのか。1960~70年代の自由なイランに生きた人たちがイスラーム革命に向かう時代に何を思ったのか。そんなことまで考えてしまった。

D’yer Mak’erもHoliday in the SunもA Lad Insaneも8 Days a Weekも詰まってた!

R&Rとはかくあるものかというシンプルさでした。それを久保田さんのミックスが立体的にすくいあげてトライバル! 人の心を揺さぶる公演でした!


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